1. HOME > 
  2. コラム > 
  3. 【ダリが与えたショックとは?コラム③】硬いようで柔らかい・・・その物質表現はダリ!

コラム

【ダリが与えたショックとは?コラム③】硬いようで柔らかい・・・その物質表現はダリ!

2021年06月09日 更新

浜田浜雄《タイム・キーパー》1938年 油彩・キャンバス 米沢市上杉博物館蔵

hamada-time
山形県米沢市出身の浜田浜雄(1915-1994年)は、度々サルバドール・ダリの作風との類似が指摘されてきた芸術家です。
本作でもダリの作風と共通する点をいくつも見出すことができます。広大な平野には、金色のまるで宇宙船から降りてきたような二人の人物が小さく描かれ、空に広がる雲は寝そべる女性のようにも見え、雲が裸婦像とのダブル・イメージになっています。
ひときわ目を引く、白い服をきた長髪の女性が入っている卵もダリの作風と類似しています。卵自体、ダリの作品にも登場する特徴的なモチーフですが、さらに硬いはずの卵の殻は手前にいくほど布のように柔らかく表現されており、倒錯的な物質表現からもダリの影響がうかがえます。

Shock of Dalí ショック・オブ・ダリ 〜サルバドール・ダリと日本の前衛〜
会期:2021年4月24日(土)〜6月27日(日) ‖会期中無休‖9:30〜17:00(最終入館は16:30まで)

  • LINEで送る
一覧へ戻る
ページのトップに戻る