2025年01月05日 更新
サウナブームとともに流行した「ととのう」をキーワードに、ヘルスケアの視点からココロとカラダをととのえる展覧会を開催します。美術館でのヘルスケアの可能性について科学的検証を紹介するとともに、印象派作品などにみられる自然への眼差しやダリによる天国描写などもご覧いただきます。その他、特別展示として、タナカカツキの『マンガ サ 道』の原画展示もお楽しみください。

上左:ピエール=オーギュスト・ルノワール《モーリス・ドニ夫人》1904 上中:アルマン・ギヨマン《アゲイ湾》1910 上右:タナカカツキ《サウ画「ととのったーっ」》 ©タナカカツキ 2022 下右:モーリス・ユトリロ《モンマルトルのソル通り》1914
■ 展覧会
ととのう展 ~ヘルスケアにつながる美術館~
■ 会 期
2025年4月12日(土)~6月29日(日)
■ 休館日
会期中無休
■ 時 間
9:30〜17:00(最終入館は16:30まで)
■ 観覧料
こちらからご確認ください
■ 主催・会場
公益財団法人諸橋近代美術館(福島県耶麻郡北塩原村大字桧原字剣ヶ峯1093番23)
■ メディアの皆様へ
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■ 関連イベント
3月22日(土)【無料・ZOOM講演会】モロビ大学第14回「アートとサウナ〜鑑賞に効くサウナ体験〜」
4月12日(土)・13日(日)国内初の美術館×サウナ!?【ととのう展特別企画】モロビでサウナフェス
5月18日(日)【無料・ZOOM講演会】モロビ大学第15回「博物館浴®︎研究の最前線ー鑑賞体験が健康・ウェルビーイングにもたらす効果ー」
■ 展示概要
第1章 博物館浴で「ととのう」
「博物館浴®︎」の研究は、2020年9月から九州産業大学で進められています。第1章では、鑑賞体験が健康・ウェルビーイングにもたらす効果について、科学的な実証実験の方法やその結果を紹介します。なお、5月18日(日)には九州産業大学の緒方泉先生による「博物館浴®︎」研究に関するオンライン講演会を開催します。
※博物館浴:博物館のもつ癒し効果を人々の健康増進・疾病予防に活用する活動。研究代表者の緒方泉特任教授は、これまでに全国88館1,268人のデータを蓄積しています(2025年3月現在)。実証実験は、鑑賞前後に生理・心理測定を行います。
第2章 画家の感じた印象に「ととのう」
19世紀以降、急速な近代化とともに印象派をはじめとした多くの芸術家が都市部から自然豊かな田舎町に出向き、戸外制作を行いました。その背景には近代化の象徴たる鉄道網の発達やツーリズムの発展による余暇活動の充実と自然への渇望がありました。第2章では、印象派をはじめとした戸外制作の画家たちの表現を時代背景から紐解き、画家たちが自然に魅了され、戸外制作に至った経緯を紹介します。自然を眼前に感じた印象を、画家の“ととのった”瞬間と読み解き、画家の“ととのい”を追体験していただきます。
第3章 天国で「ととのう」
究極の“ととのった”体験は天国や極楽と比喩されることがあります。マッサージや温泉で癒された時にその体験を“ごくらく”や“てんごく”と表現した経験があるのではないでしょうか。古今東西、究極の至福は天国や極楽にあると考えられており、その世界はまさに理想郷として、数々の芸術家たちがまだ見ぬ天国世界を描いてきました。第3章では、サルバドール・ダリが描いたダンテ『神曲』天国篇の挿絵版画を引用し、ダンテやダリが想像した天国世界を紹介します。私たちにとって天国とはどのようなところなのか?究極の “ととのった” 世界を夢想いただければと思います。
『マンガ サ道』特別展示
タナカカツキ氏(『マンガ サ道』作者)による『マンガ サ道』の原画展示や、本展のための新規 に描き下ろした美術館オリジナル漫画を紹介します。『マンガ サ道』は、流行語“ととのう”の火付け役にもなりました。サウナー(サウナ愛好家)たちが語る”ととのう”とはどのような体験であるかを感じていただく特別展示です。
展示内容や日程などが変更になる場合があります。予めご了承ください。