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コラム

そのもとにある物語と一緒にお楽しみください!「ヒストリア〜神話と物語の世界〜」

2022年04月25日 更新

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▶︎展覧会「ヒストリア〜神話と物語の世界〜」の企画のきっかけは?

西洋近代絵画では、羽を付けた天使や生首を持った女性など、不思議な登場人物やシチュエーションを目にすることがあります。実は神話や物語と関係していることが多いんです。私は神話が大好きなので「これはあの一節だな」と分かり、作品にのめり込むことができます。そんな自身の体験もあって、作品と一緒に、そのもとにある物語も紹介し、作品を広く深く楽しむきっかけになればと「ヒストリア〜神話と物語の世界〜」を企画しました。

サルバドール・ダリ《オリンピアのゼウス像》1954年頃

サルバドール・ダリ《オリンピアのゼウス像》1954年頃

▶︎特にご覧いただきたい作品はありますか?

やはりこちらの漫画でも紹介したダリの《アルゴス(孔雀)》です。ルーベンスはじめ、多くの芸術家が同じテーマで作品を描いていますが、色彩や画面構成など、その多くは美しさが全面的に表現されています。一方でダリの作品では、よくよく見ると血が吹き出していたり、目玉が落ちていたりもする・・・目を縫い付けるその瞬間の生々しさが表現されていて衝撃を受けました。

サルバドール・ダリ《孔雀》1969年

サルバドール・ダリ《孔雀》1969年

▶︎ダリ以外の作品についても教えてください!

ピカソの《戦士》も展示します。ピカソが1962年から制作した「サビニの女たちの略奪」を主題とした作品の習作の一つとされています。制作のきっかけは、ピカソが81歳の時に勃発したキューバ危機。戦争の悲惨さと残虐性、そして脅威を訴えるため、ローマ建国における伝説をもとに制作されました。ピカソは人物を単純化させることで残酷さや悲惨さを演出したと言われています。芸術家によって解釈や表現方法が異なる点も面白いですよね。

パブロ・ピカソ《戦士》1962年

パブロ・ピカソ《戦士》1962年


 

「広報誌ダリモNo.018」ぜひご覧ください!

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