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コラム

たかが床。されど床。【後編】ーー「迎え入れる温かさ」を展示室に!2時間半の大討論、その行き着いた先。

2026年01月27日 更新

展示室の床をどうするか。
その議論は、自然と「美術館として、どんな空間でありたいのか」という問いへと広がっていきました。
当館の象徴ともいえる彫刻ホールは、石畳で構成されています。
建築としての凛とした美しさがある一方で、どこかクールな印象を与える空間でもあります。

だからこそ、その先に続く展示室は、来館者を迎え入れるような、
やわらかい温度を感じられる場所であってほしい。
また、リニューアルだからといって、すべてを新しく塗り替える必要はないのではないか。
これまで積み重ねてきた「諸橋近代美術館らしさ」を丁寧に残すこともまた、大切な選択肢の一つでした。

約2時間半、床を囲んで

床見本を並べ、照度や色温度を変えながらの検討は、
気がつけば約2時間半に及びました。
設計事務所や建築業者の方だけでなく、途中から電気設備、空調設備の担当者の方にも加わっていただき、
それぞれの立場から意見が交わされます。
作品を守る環境としてどうか。

来館者はどんな印象を受けるのか。
展示計画と無理なく噛み合うのか。

さまざまな視点を持ち寄った末、少しずつ意見は重なり、
「この色が、これからの展示室にふさわしい」
そう納得できる地点にたどり着きました。
最終的に選ばれたのは、落ち着きのあるブラウンの床。
作品と空間を静かに支え、来館者を受け止めてくれる色です。


床は、展示室の“背景”でありながら、空間の印象を大きく左右する存在。
その一枚一枚に、これからの展示室への思いが込められています。
「なにか変わった??」という程度の変化かもしれませんが、
再開館の日、ぜひ足元にも少しだけ目を向けてみていただけると嬉しいです。

(※【前編】に戻る)

これからも裏側の小さな進捗を、ブログでお伝えしていきます!


 

〜諸橋近代美術館は現在改修工事のため長期休館中。2027年4月頃再開館〜

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