2012年09月01日 更新
一足早く秋の訪れを感じる裏磐梯、木の実の香りが漂い落葉が始まる季節です。こんな過ごしやすい季節には、常設展の印象派の絵画を眺めながらゆっくり過ごしてみませんか?
9月上旬のパリでも、シャンゼリゼ通りなどで栗の実の甘い香りが漂っています。写真は展示中のユトリロの絵画にもある「モンマルトルのソール通り」を絵画 と同じ角度で撮影したものです。絵画と比較すると、ユトリロがこの場所に立って描いてから100年が経過するというのに、道幅、建物はそのまま当時の面影 を残し続けている貴重な界隈です。同作は以前当館で「モンマルトルのサン・ヴァンサン通り」というタイトルで所蔵していた作品です。実際二つの通りは、当 時芸術家が集まっていた酒場ラパン・アジルを挟んで交差している道であることが分かりました。独特のモスグリーンの窓枠と白い漆喰の壁は、まさにユトリロ の白の時代の秀作といえます。画家はこのサン・ヴァンサンの坂を上り、何度もサクレ・クール寺院に抜けたに違いありません。
同室ではこのほかパスキン、シャガール、ピカソなど印象派以降の作家達の作品17点がお楽しみいただけます。